仕事内容を理解しよう

有料老人ホームは要支援の高齢者も入居しているので、特別養護老人ホーム(特養)と比較して介護を必要とする方が少ない傾向にある。施設によって多少の違いはあるが、有料老人ホームの業務は、買い物や散歩の同伴、入浴介助、排泄介助、食事介助、機能訓練の補助、レクリエーションの企画・実施などが挙げられる。これらの業務の中で食事介助は経験を積まないと誤嚥に繋がるので、経験が浅いスタッフはこの業務に携わることができない施設もあるのだ。食事介助は食事摂取の介助だけでなく、食事形態を変えたり、食べ物を飲み込む機能(嚥下機能)のリハビリや評価も含まれるため、非常に神経を使う業務。看護師の監督下で、与薬も行っている施設もある。その場合も入居者の嚥下機能によって、トロミなどをつけて与薬することがある。

経験が浅いスタッフは、買い物や散歩の同伴、レクリエーションの企画・実施、機能訓練の補助、見守りなどを任される。これらの業務は、入居者とのコミュニケーションをする機会でもあるので、入居者との対応を学ぶことが可能だ。中には、入浴介助、排泄介助を苦手に感じるスタッフもいるだろう。これらは、介助を兼ねて入居者の全身観察ができる。褥瘡や持病の進行を早期発見できる機会となるので、病気に対する理解や転倒予防に関する知識が求められるのだ。現代の日本は高齢者が増えている。その結果、特養待ちの高齢者が有料老人ホームに入居するケースが増えている。そのため、有料老人ホームでも専門的な介護の知識が要求される場面が増えているのだ。